こころのリハビリ日記プラス

精神病とのちょっとした闘病記みたいなものです。

ビューティフル・マインド

今週のお題「映画の夏」

 

 

私は統合失調症を患っています。今は症状はだいぶ落ち着いてきていますが、発症当時、周りから悪口を言われているものとばかり思っていました。後で知ったのですが、統合失調症という病は、被害妄想といった現象が起こるそうです。周りから悪口が右や左、後ろから聞こえてきました。当時の自分は、本当に起こっていた出来事として、記憶に残っています。周りから悪口を言われていたことは、周りの人たちから見るとなんてことはないのだろうけど、私から見ると恐ろしい出来事なのです。

 

それと同じことが、この映画には再現されています。この映画では、幻聴や妄想だけではなく、幻肢や幻覚を見るといったより重い症状の統合失調症の物語です。私は幻聴、妄想くらいの統合失調症の症状ですが…

 

この物語は、最愛のパートナーや友人の献身によって回復し、ノーベル賞をとるまでが描かれています。この映画の主人公は、幻視や幻肢に苦しめられています。私の場合は幻聴や妄想に苦しめられました。どうしても自分と映画の主人公と重ねてしまいます。周りの人から助けられて主人公は回復していきます。私も周りの人からの助けによって回復してきています。症状は、未だありますが、なんとか仕事にいって生活するくらいの社会活動が出来るようになりました。周りの人たちのおかげで、なんとか社会復帰することができました。この映画の主人公も周りの人たちの献身によって社会性を取り戻します。周りの人たちのサポートがなければ、全てを失っていたかもしれません。仕事も家族も。

 

私は職場での人間関係に起因する統合失調症にかかっていました。周りから悪口を言われるといった幻聴や妄想に苦しんでいました。今となっては、幻聴や妄想かもしれないと思うことができますが、統合失調症の発症当時、本当に悪口を周りから言われていまと思い込んでいました。悪口を言われていたと思い込んでいた当時、私の人生は真っ暗でした。何をしていても、会社で嫌われている、どうしよう。と、思っていました。会社が、私の全てだったのです。会社で嫌われていては、生きていけないと思っていました。悪口も聞こえてこないし、嫌われているとも思っていません。全ては、幻肢だったのです。

 

この映画の主人公は、妄想世界の住人たちと話しています。この妄想世界の住人たちは、消えることはなく、終生なくなりません。それほど重い症状だったのです。私は主人公と比べれば軽い症状です。が、しかし時の流れがこの統合失調症という病気を和らげる一因になったのではないでしょうか。

 

発症当時、何をしていても暗い気持ちになっていました。どうせみんなに嫌われている。仕事もやっていくことは、できない。そんなことばかり考えていました。

 

しかし、時の流れによって、自分の症状が統合失調症のせいであると自覚することで自分を客観視することができました。アレは統合失調症だったんだ、と思うことができるようになりました。

 

話が逸れましたね。この映画は、主人公の精神世界で起こっている出来事で成り立っています。周りの人から見ると何も起こっていないのですが、本人から見ると恐ろしい出来事が起こっているのです。周りの人たちは、その苦しみをなかなか分かってくれません。時には主人公を異常者としてみることもあります。でも、周りからの献身によって主人公は日常を取り戻していきます。

 

私も周りの人たちのサポートによって日常を取り戻しつつあります。まだ、治ってはいません。薬も一生飲まなくてはいけないのかもしれません。統合失調症の治療には、投薬による治療が一般的です。まだまだ治療の途中ですが、頑張らない程度にやっていきたいと思います。

 

この映画では、統合失調症にかかりながらもノーベル賞を受賞を成し遂げるまでが描かれています。私も統合失調症にかかりながらも何かを成し遂げることができるようになりたいと思っています。