年が明けた。あけましておめでとうといった感じで、挨拶をしたような気がする。クリスマスイヴに告白しようとしていたのだが、彼女が風邪を引いていたので、中止になった。またヒソヒソ声が聴こえてくる。彼女を誘わないのかと、そんな声が聴こえてきた気がする。(繰り返しになるが、この声こそがうつの症状なのであると、医者に言われた)
周りの声に言われるがままに、また彼女をディナーに誘った。同期の男と一緒に、三人でディナーをとることと、なったのである。
ディナー当日、彼女の機嫌は良かったと記憶している。職場の周りの人に、やっと告白されるみたいなことを言っていたような気がする。俺は告白するつもりだったのか、自分でもよくわからない。ただ、周りの声に合わせるように行動していた。俺から告白をされる、みたいなことを彼女が周りの人に言っていた気がする。
そして、ディナーの時間となった。いつもの三人で、会社のことについて話すといった感じで、いつも通りといった感じだった。告白しようとは、思っていたが、タイミングがよくわからず、ディナーは終了となった。
彼女は別の方向だったが、俺と同期の男は同じ方向だったので、彼の最寄り駅でもう一軒飲むこととなった。そこで、彼に最近の出来事について相談した。彼女が俺に好意があるんじゃあないかと、そしたら、彼は初耳だといい、そんなことは聞いたことがないといった。俺はそれを聞いて少しホッとした。なんだ俺の勘違いだったのかと。そしてそのまま家路へとついたのであった。