2年前のちょうど今頃、幻聴が聞こえてきた。「死ね」だとか「顔も見たくない」とかが聞こえてきた。上司に相談すると、医務室に連れていかれた。そこで、精神科の病院を紹介された。そこでうつ病と診断された。幻聴が聞こえるという症状に悩まされた。会社のオフィスで聞こえることもあったし、街中で幻聴が聞こえることがあった。その幻聴は、私への非難や中傷が聞こえてきた。とても悲しいことだった。現実世界から自分という存在を否定されていた気分になった。今の北関東のオフィスで悪口が聞こえてきて辛かったので、東京のオフィスに変えてもらった。しかし東京のオフィスから北関東のオフィスに電話をすると、電話の受話器の向こうから悪口が聞こえてくるのであった。これまたとても悲しかった。私が好きだった人たちから嫌われていたからだ。
悪口が聞こえなくなったのは、飲み会があって悪口を言っていたと思われる人と飲んだ時だった。誰も悪口など言ってなかったのだ。全ては私の妄想だった。そこから誤解が解けたような気がした。
悪口は聞こえなくなったのだが、会社に行く意欲みたいなものがドンドンなくなっていった。統合失調症の陰性症状というものらしい。やる気がなく、無気力になる症状らしい。そんで、休職することになった。休職しているあいだ、意欲がなく、ダラダラ過ごしていたと思う。
唯一覚えているのは休職していた頃、父親と仙台に旅行にいった。父親なりに私を心配してくれたのだろう。ありがたいことだ。
去年の2月くらいから会社に復職した。フルタイムで働くのではなく、月水金の三日間で9時から15時の時間短縮で働いていた。その分、給料はさがるのだが、仕方のないことだ。今の時代はインターネットで何でも調べられる時代だ。ふと、自分が処方されている薬をググってみると、統合失調症の人むけの薬だった。ある日、主治医の先生に、私はうつ病ではなく統合失調症なのですかと聞いたら、その通りだよとのアンサーが。
うつ病ではなく、統合失調症だったのだ。でも、確かにうつだった時は確かにあった。何をしていても楽しくなく、ひたすら暗い気持ちになっていた。会社で嫌われていてどうしょうかとか、これからどうすればいいとかいろんなことを考えていた。リクナビやマイナビといった転職サイトにも登録したのもちょうどこの頃だ。相変わらずロクな求人がこない。もっといい大学を出ていれば良かったと思う。
話がそれました。最初はうつ病と診断されたのだけれども、正式に統合失調症と診断されたのは一年くらい経ってから統合失調症であると診断された。最初から統合失調症と診断してくれればいいのに、と思ったのだが統合失調症と診断されると私にとって不利益を被ることになってしまうということらしかった。精神病患者には生きづらい世の中なのか。もし、転職をしたとして、統合失調症を患っていますといったら100パーセント、合格しないだろう。そんな配慮をしてもらったのに、転職なんて考えている。恩に仇で返すようだが、仕方がない。私の人生なのだから、どこの会社で働いてどこに住むのかなんて、俺の勝手だ。