こころのリハビリ日記プラス

精神病とのちょっとした闘病記みたいなものです。

さよならの夏~コクリコ坂から~

今日も頓服の薬を飲みました。周りが気になったり、声が聞こえてくることはありません。くどいようですがもう病気になってから6年が経とうとしています。六年前の今頃は躁うつ病躁状態みたいなものでした。先輩に失礼なことを言ったりしてました。同期の女性にアプローチをしたりしてました。「声」が聞こえてきたから…。きっと私は彼女に愛されているんだという根拠のない考えに支配されていました。声とかしぐさのサインを勝手に受け取ってイコール自分が好きみたいなことを信じ込んでしまったのです。

 

恋愛妄想は恐ろしいです。自分が映画の主人公になったかのように、根拠のない自信、聞こえてくる声、あたかも自分が中心になって動いているかのような世界…。恋愛映画なんて甘い映画ではなくて、ジョーカーのような、どうしようもない、救いのないエンドでした。映画といえばビューティフルマインドという映画が統合失調症を扱っています。おすすめですよ。

 

ビューティフル・マインド (字幕版)

ビューティフル・マインド (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 ビューティフル・マインドには理解者がいる。私は周りにこの病気を理解してくれる人が少ない。家族は私が病気だと信じたくないようでうつ病ということにしてある。会社では統合失調症だとオープンにしている。なので休もうと思えば休めるシステムになっている。障害者手帳も取得した。私は医療費が安くなるし、会社も一定以上の障害者を雇わないといけないので、WinWinな関係です。

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私の妄想で彼女をたくさん傷つけてしまった…。ただの妄想だったのにいろんな人を巻き込んでしまった。もう元には戻れなくなった。病名もついた。投薬治療も始まった。病院にも2週間に一回は通院している。薬は飲んでいるが、昔に比べればだいぶ生きやすくなった。昔はふとんに寝転んで、ありもしない妄想や幻聴に怯えていた。嫌われた…どうしよう…。もうこの会社ではやっていけないかもしれない。でも私はあの人たちのことが好きなのに…。

 

彼女だけから嫌われているだけならよかった。でも周りがみんな彼女の味方になって、私を敵とみなした。ひどい、信じらない、わけわからんとかひっきりなしに「声」が聞こえてきた。手が震えた。怖かった。会社に行くことができなくなった。

 

今日は声は聞こえない。仕事の話しか聞こえない。誰も私の話をしている人なんていない。病気がひどかった頃は、四六時中、監視されているようだった。いつも私の悪口を言っていた。でも今は違う。誰も私のことを言っていない。確かに聞こえる声、確かな実感を、信じた道を生きていく。